インタビューに答える前原誠司前外相=2011年4月27日、東京・永田町の衆議院第1議員会館【時事通信社】
民主党の前原誠司前外相は時事通信のインタビューに応じ、東日本大震災をめぐる政府の対応に同党内から批判が出ていることについて「誠にみっともないと言わざるを得ない」と批判した。要旨は次の通り。
-東日本大震災に関する日米協力の着目点は。
全面的に米国が協力してくれた。多岐、長期にわたって相当な時間と費用と労力を使って、協力してくれたことは日米同盟関係の神髄だと思う。その裏返しだが、同盟関係はボランティアではない。日本は同盟を維持発展させようと思えば、具体的な中身を見直さないといけない。
米国は見返りを期待しているとは思わないが、何かがあったときに日本がどのようなことをするかによって、米国国内の評価が必ず生まれてくる。日本を取り巻く安全保障環境の変化を見越して、日本のオブリゲーション(義務)が何かをしっかりとらえることが大事だ。ただ感謝をし、「日米関係が強化された」と手放しに喜ぶのは少し無邪気過ぎる。
-福島第1原発の放射能汚染水の海洋放出で周辺国に批判されたが。
(政府は)甘く見過ぎていたのではないか。(施設から漏れた)冷却水が海に流れている時に、外務省の担当者を呼んで、国際的批判を浴びるのではないかと(問いただした)。いろいろな不満や指摘については、(菅内閣も)率直に見直すべきではないか。(続く)
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