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長野刑務所で受刑者虐待か 昼食抜き、耳元で怒鳴る―NPO指摘

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法務省=東京都千代田区

法務省=東京都千代田区

 長野刑務所(長野県須坂市)の男性刑務官が、障害のある男性受刑者に昼食を食べさせず耳元で怒鳴るといった虐待をしていたとして、弁護士らでつくるNPO法人「監獄人権センター」は、法務省に調査と刑務官の処分を申し入れた。同センターが20日、記者会見して明らかにした。虐待を知らせようとした別の受刑者の手紙を、同刑務所が差し止めるなどして隠蔽(いんぺい)しようとした疑いもあるという。

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 同センターによると、男性刑務官は新たに入所した受刑者に行進のやり方などを指導する担当者。

 男性刑務官は6月1~15日、昼食前に男性受刑者に名前などを言わせ、うまく回答できないと食べさせなかった。この受刑者は障害のため自分の名前をうまく言えず、期間中に昼食を食べられたのは数回だけだったとされる。

 男性受刑者の耳元で拡声器を使って「とっとと歩け」などと怒鳴りつけたこともあった。他の高齢受刑者らにも虐待を繰り返していた可能性がある。

 別の受刑者が7月以降、この問題を知らせようと親族や法務省、報道機関などに手紙を出したが、長野刑務所は虐待に関する部分を黒塗りにしたり、手紙の発送を差し止めたりしたという。

 同センターの海渡双葉弁護士は記者会見で、「虐待の悪質さと外に漏らさない点、どちらも根深い問題だ。法務省はきちんとした対応をしてほしい」と訴えた。

 法務省矯正局の話 事実関係を調査しており、判明した事実に基づき、適正に対処する。

最終更新:

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