国際電話による特殊詐欺急増　２月から９月で４０倍に―警察庁

　国際電話を使った特殊詐欺が急増していることが３日、警察庁のまとめで分かった。９月には２１９２件が確認され、増加傾向が始まった２月（５４件）の約４０倍に上った。

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　警察庁は、昨年１月～今年９月２９日までに特殊詐欺に悪用されたとして同庁に報告された電話番号の種別を集計。９月の総件数４１１８件のうち、国際電話の番号が半数以上（２１９２件）を占めた。「０５０」で始まるアプリ電話の番号は１２７７件で２番目だった。

　国際電話番号は、７月に９６９件と前月比約５倍に急増した。一方で、これまで最も多かったアプリ電話の番号は、３月の２１９６件をピークに減少が始まり、９月に国際電話番号と逆転した。背景として、アプリ電話契約時の本人確認手続きが強化された影響があるとみられる。総務省は６月、本人確認を義務化する方針を明らかにしている。

　国際電話を国別で見ると、９月は米国とカナダの「＋１」が最多の１４０２件、次いでマレーシアの「＋６０」が１８０件、英国の「＋４４」が５７件だった。

　同庁は対策として、国際電話の発信と着信を無償で休止できるサービスの利用を呼び掛けている。「国際電話不取扱受付センター」（０１２０）２１０３６４で申し込みができる。